12月5日に「京大吉田寮」という写真集が販売開始されました。
みなさん手にとっていただけましたでしょうか。
吉田寮の息遣いが感じられる、そんな内容になっています。
吉田寮によく来る人、何回か来たことがある人、来たことがない人、どんな人にも共有できるものにしたいと思い制作に関わりました。
共有できるもの、それは「生活」だと私は思っています。
吉田寮に退去通告が出されて、吉田寮から一気に人が減っていきました。
一部屋一部屋物がなくなり、住人が減っていく事にとても寂しさと、危機感を感じました。
一室ごとにその人の生活や、人生が詰まっている。
そしてそれが100年間受け継がれているこの空間がこのまま無くなっていくのは絶対だめだ、と思ったのは。
この出来事が吉田寮だけではなく、日本社会全体で起きている事と重なったからでもありました。
日本の閉鎖的な雰囲気を誰しもが感じているのではないでしょうか。
これはだめ、あれはだめ。こうしろ。ああしろ。決まり事だから。私の権利だから。常識だから。。。。
こんな悲しい声をよく耳にします。
その声の原因は自分の「生活」が自分のものではない「感じ」が原因のような気がしています。
写真集のなかにある、一人一人の部屋の様子が私は好きです。
自分で好きに壁を張り替えてもいいし、生き物を飼ってもいい。誰と住んでもいい。
自分で自分の好きなようにできる空間のなかで工夫した生活を送っている様子が伝わってくるからです。
「自分もこんな風に学生時代すんでいたなぁ〜」
「こんな風に寮生は生活してるのか」
そんな自分の思いに出会い。
そして「なんかいいいな」って思ってもらえたらすごく嬉しいです。
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