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「105歳と101歳の対話」残り105日

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サイト訪問者の方へ


吉田寮は入りづらい、よく分からない

そんな声をよく聞きます。


このブログは

そんな声に答えたい思いからうまれた

吉田寮生の日々を紹介するブログです。


もしブログを読んで吉田寮が気になった人は

吉田寮を訪問してみてください。


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残り●●日というのは、

9月末までの日数です。

吉田寮生は9月末までに退去するように

大学から通告されています。

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6月18日





私の研究の手法はインタビューをして

その内容を研究の素材に使います




今は民間療法の使用に関心があり

80代以上の方から

昔行っていた治療方法を伺っています




人づてに話を伺えそうな方を紹介してもらえ^^

今日はTさんにインタビューを行ってきました!



「こんにちは~~」



Tさんのお宅の庭にはいると

手入れをされているねずみ返しの倉庫や

入り口に紫の花のアーチがかかっていて

そんな物達の様子から

色んなものを大切にする人が住んでいる事が伝わってきました。




あ~絶対素敵な人が住んでいる。




確信と、わくわくが一瞬で心に広がりました。





Tさんは101歳

少し前まで半農半漁生活をされていた方で

良い身体の使い方をされてきたんだなという

そんな第一印象でした。






一時間半程

黒糖をボリボリ

お茶を飲み飲み

話を伺い(笑)




そろそろ退出しようかな~と

思っていた時

こんな質問が口から出てきた



「私は今築105年の建物に住んでいるんですが、

その建物が今壊されようとしているんです。

Tさんとその建物は同じ100年を見てきていますよね。

同じ時間を生きてきた建物に対して、

何か感じるものはありますか?」




自分でも

あ~唐突な質問だよなぁ~

と思いながら。

でも

きっと何か、何かが返ってきそうな気がして

切り込んでみた。



しばらく考え込んでいたTさんは

ポツリポツリと答え始めてくれた。

その声は今までのインタビューに答えるための

記憶を辿る言葉ではなく

どこから出てくるのか分からない

何とも言えない音だった。





「長生きするのも、寂しいものです。


同年代がいなくなり、話をする人がいなくなる。


良いことも悪いことも、全て波なんだ。


あなたは若いんだから、これから頑張りなさいね。」




「生きられるだけ、生きらんば。」






それからTさんは

何度も何度も



「また遊びにきなさいね~」




と声をかけてくれ

何故か栄養ドリンクをお土産にくれた。




今度はいつ来れるんだろうか?




ある人から最近

「あんたは自然に近い人が好きなんだろう」

といわれ

とても納得したんだけど

Tさんはまさにそんな人でした。





私が今まで出会ってきた

自然に近い珠玉の人々の中には

もう会えなくなってしまった人もいます。




会えなくなることに

何かアプローチをしたくて

私は

インタビューをしたり

絵を描いたり

こんな風にブログをかいたりしているのかもしれません。




自然に近い人と会うと

言葉少なく

交わす目の中で

お互いの存在を確認出来る時間があります

そんな瞬間に出会えると

とても満たされた気持ちになります。



今日も素晴らしい言葉を聞けて

とてもいい日だったと思います。













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